マカロン空洞化の原因➀

マカロン空洞化の原因➀

マカロンを焼いたとき、断面を見ると大きく空洞になっていたという経験がある方も多いのではないでしょうか。

マカロンに大きな空洞ができると

・食感がふんわりしない
・表面に衝撃が当たると割れやすい


という状態になってしまいます。

では空洞化になってしまう原因にはどのようなことが考えられるでしょうか?

1.生地の固さによるもの(ゆるくて膨らみが弱かった)

2.オーブンの焼き加減によるもの
(オーブンの温度が低すぎて膨らみが弱かった)
(オーブンの温度が高すぎて最初に大きく膨らんでしまい後から中身がしぼんだ)
(焼き時間が足りなくて、冷ましている間に中身がしぼんだ)など


今回は一つ目の生地の固さ(ゆるかった)についてお伝えします。

生地がゆるくて膨らみが弱かった

生地がゆるくて膨らみが弱いときの判断材料として
表皮がペラペラに薄くなっていて、押すとハラハラとくずれる
ということがあります。

ゆるすぎて水っぽくなった生地は表皮が薄い膜のようになりがち。
ツルツルして見た目はきれいだけど実は表皮はパリパリということもよくあります。

このようなマカロンになった場合は生地がゆるかったのかもしれません。

生地がゆるくなる原因は大きく分けるとこの2つ

・メレンゲの立て方が足りなくて生地がゆるかった
・マカロナージュし過ぎて生地がゆるかった

【メレンゲによるもの】

マカロンが膨らむのは、メレンゲ(卵白と砂糖を泡立てたもの)の気泡が
加熱時に温まり膨張することによります。

メレンゲは作り方で大きく3種類に分かれています。
(フレンチメレンゲ、スイスメレンゲ、イタリアンメレンゲ)

メレンゲの種類により気泡のキメや丈夫さ、膨らみ方が違うので一概には言えませんが、
メレンゲの立て方は膨らみに大きく影響します。
立て方が足りないと生地がゆるくなってしまいます。

エピファニーマカロンでお勧めしているのはスイスメレンゲ。
卵白とお砂糖を50℃に温めてから泡立てるやり方。

スイスメレンゲはきめ細かく、壊れにくい気泡なので、安定して作りやすいです。

メレンゲのツノはこれくらいしっかりと立っています。

【マカロナージュによるもの】

マカロナージュとはメレンゲに粉類を加えてボウルの中で生地を広げたり集めたりして
気泡のかさを減らし、やわらかくしていくこと。

このマカロナージュの加減がかなり重要。
やり過ぎると気泡が潰れ過ぎてゆるくなり、膨らみが弱くなってしまいます。

「やり過ぎ」にも、
「回数が多かった場合」と、「力が強すぎてどんどん泡をつぶしすぎてしまった場合」
があります。
意外と力加減も大事なのです。

レッスンで生徒様のマカロナージュをたくさん拝見していますが、
まるで裏ごしをするかのようにゴムベラがしなるほど力をいれている方がいます。

「泡をつぶす」と思ってしまうと力を入れてボウルにこすりつけてしまいがち。
生地をボウルの内側にフワ~っと塗り広げる気持ち
伸ばしていくとちょうど良いです。

ゴムベラから落とすとき太めのリボン状につながって落ちるくらいの固さを目指しましょう。


慣れないうちはドサッと落ちがち。

もう良い状態なのに落とし方が一定では無くて
「まだかな~」と、
ちょうど良い固さを見逃すこともあります。

生地の落とし加減にもよるので、いつも同じ量をすくって
同じ角度で落とすようにできるといいですね。


一度ゆるくなってしまった生地は元の固さに戻せないので、
メレンゲの固さやマカロナージュのやり過ぎに注意して
ベストな固さを目指してくださね!

空洞化していない、サクふわ食感のマカロンを目指しましょう!


次回は マカロン空洞化の原因② オーブンの焼き加減によるもの についてお伝えします。

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